2011年2月24日木曜日

ポーラ、ウクライナで化粧品販売 働く女性の高級化志向に着目

 ポーラ?オルビスホールディングス傘下のポーラ(東京都品川区)は8日、ウクライナ市場に参入すると発表した。現地の化粧品専門店チェーンと販売代理店契約を結び、4月に販売を始める。同社が旧ソ連地域に進出するのは、2007年のロシアに続き2カ国目。ロシア同様、ウクライナでも経済成長を背景に化粧品市場が急拡大し、商品の高級化が進んでいることから、ビジネスの将来性があると判断した。

 ポーラは、ウクライナ国内で専門店チェーン56店を運営する「ヘキサゴン」とこのほど販売代理店契約を結んだ。今後は、ヘキサゴンが運営する専門店「ブロカルド」を通じて、商品価格が1万5000?7万円の最高級ブランド「B.A(ビーエー)」など高級品を中心に販売する。

 ウクライナの化粧品?トイレタリー市場は、07年で約400億円とみられ、年率20%程度の急成長を続けているという。ポーラでは市場拡大に加え、女性の社会進出が進み可処分所得が上昇していることを背景に、化粧品の高級化が進んでいることも事業拡大の追い風になるとみている。

 ポーラはこのほか、先に進出したロシアでも3月にサンクトペテルブルクの専門店7店で新たに販売を始める計画で、ロシアでの取り扱い店舗は百貨店4店、専門店23店となる。

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【予報図】

 ■品質アピール 海外大手と差別化

 日本の化粧品大手が旧ソ連地域や東欧への進出を急いでいる。ポーラ以外にも、カネボウ化粧品(東京都港区)が昨年1月にチェコとハンガリーで販売を始めたほか、9月にモスクワに現地法人を立ち上げ、営業活動に乗り出した。先行する最大手の資生堂も、昨年12月にアゼルバイジャンで販売を始めるなど、対象地域を拡大し続けている。

 相次ぐ進出の背景には、基礎化粧品を中心に、日本製品の品質が高く評価されていることがある。国内市場が人口減少で頭打ちとなる中、海外展開に活路を見いださざるを得ないという経営上の理由もある。海外でも、最重要市場とみている中国には進出企業が増えているのに対し、旧ソ連や東欧は市場開拓の余地が大きい。

 ただ、これら地域では規模で勝る仏ロレアルなど欧米の大手が販売で先行し、厚い壁となっている。消費者に品質の高さをアピールし、海外の大手と差別化できるかが、事業計画達成の鍵となりそうだ。(井田通人)

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引用元:RMT(リアルマネートレード)専門サイト『RMTワンファースト』

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